エンジニアのためのメンタルヘルス
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第2回悪い思考とは?
悪い思考の根元「ねばならぬ思考」
「悪い思考」にはさまざまなタイプがありますが、その代表格が「ねばならぬ思考」と呼ばれるものです。この思考は、例えば下のように考えることです。
自分は常に完璧でなければならない
他人も自分の思いどおりにならなければならない
周りの環境も自分の理想どおりでなければならないこれだけを見ると、自分には関係ないと思うかも知れませんが、これらの考えは毎日の生活でよく見かける下のような考えにつながっているのです。
自分は常に完璧でなければならない
「プレゼンに失敗したら、もう終わりだ!」他人も自分の思いどおりにならなければならない
「失敗したのはすべて人のせいだ」周りの環境も自分の理想どおりでなければならない
「今の職場には耐えられない」このように「ねばならぬ」と考えてしまうと、そのことが達成されなかった時、理想と現実との間で葛藤が生じて、本人にとって耐え難いストレスになってしまいます。また、仮に目標が達成されたとしても、燃え尽き、疲弊、脱力を引き起こす原因になってしまいます。
ここまで読んで、「ねばならぬ思考」に大きな矛盾があることに気付いた方もいらっしゃるでしょう。「ねばならぬ思考」は「そうあらねばならない」という絶対的な要求をしますが、実際には「そうならないこともある」からです。このような絶対的な要求と実現しない現実とのギャップによって、ストレスとなる葛藤が生じてしまうのです。
もしあなたが大きな葛藤に悩んでしまう時があったら、ちょっと立ち止まって考えてみてください。「これって『ねばならぬ思考』じゃないかな?」と。
まだある悪い思考
悪い思考には、「ねばならぬ思考」の他にもたくさんあります。しかし、それらの思考には必ず、4つの特徴があります。あなたの思考に次の項目のどれかが当てはまれば要注意ですよ!
1.理論的でない
結論を出すための根拠が不明確または不十分。思考に飛躍がある。
2.現実的でない
根拠からその結論が導かれる可能性が低い。結論が経験的に検証できない。
3.実利的でない
目的達成の妨げになる。マイナスに働く。
4.柔軟性に欠ける
絶対的な思い込みがある。
このように自問自答することで、悪い思考をあぶり出すことができます。
そして、良い思考と悪い思考を見分けることができるようになれば、あなたのメンタルタフネス度は確実に上がっていくでしょう。悪い思考を論破する
それでは次に、悪い思考をつぶすテクニックをご紹介しましょう。といっても、いたって簡単。まず自分の思考を紙に書きとめ、次にそれが先ほどの悪い思考の4つの特徴に当てはまっているか確かめるだけ。その際、自分の思考の裏づけとなる「根拠」と、その逆となる「反証」を書いていきます。
そして、相反するふたつの見方を比較して、自分の思考を「評価」してください。【例】思考:「就職試験に合格したから、自分は非常に能力が高い人間だ」
Q1.理論的か?
根拠:就職試験に合格したのだから、他のことも楽々できるだろう。
反証:就職試験に合格する力は、数ある能力の中のひとつに過ぎない。
評価:× 就職試験に合格する力はあったが、それだけで他の能力も優れているというのは論理的ではない。Q2.現実的か?
根拠:就職試験に合格した人は、全般的に能力が高い。
反証:就職試験に合格した人でも、それぞれ不得意な分野がある。
評価:× 就職試験に合格しただけで、すべての能力が高いと判断するのは現実的ではない。Q3.実利的か?
根拠:ポジティブな考え方なのでプラスに働く。
反証:自分に対しての認識が正しくないと、自分と関連のある物ごとについても認識を誤ってしまうことがある。
評価:× ポジティブな考え方は大切だが、認識を誤ってしまうことは実利的ではない。Q4.柔軟性があるか?
根拠:就職試験は、その人の能力を表す絶対的な基準だ。
反証:就職試験合格=能力が高い、という考えだけを信じている。
評価:× 就職試験の合否だけを基準にすべての能力について判断するのは柔軟性に欠ける。このように、あなたも自問自答して、悪い思考を論破してください。
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