賢者?が答える、あなたの悩み
みんなで解決!派遣お悩み相談
仕事をしている上で、どうしてもいろいろと出てくる悩みごと。
仕事のコトから人付き合い、個人的なコトから会社のコトまで、その中身は十人十色。
そんな数々のお悩みの中から特によくあるお悩みに対して、選ばれし7人の賢者がご回答!
吉と出るのか凶と出るのか?お悩み解決のきっかけはここにある!?
第3回
新しい派遣先の環境がイマイチ合わないんです。
奈良県在住:21歳・女性/派遣歴1年半
- 荒れた田んぼに、稲穂は咲かぬ。
- あっ、カカシさん。今日はお早い登場ですね。
「荒れた田んぼに稲穂は咲かぬ」か~。自分のことだったら意識や考え方ひとつで変えられると思うけど、「職場の環境が・・・」というのは難しい問題ですよね。 - そうだよね。こればっかりは一人で何とかなるものじゃないよね、きっと。
さっちゃんはこれまでに働いた派遣先で、大変だった職場とかあった? - そうね、最初に派遣された会社がいちばん雰囲気が重かったかな?なんか先輩社員二人がお互いに仲が悪くて、会社に打ち解けるまでけっこう時間がかかったよ。
- ――ただ、荒れた田んぼであったとしても、その人次第で豊かな水田にも変わる。
- 今日はアンタえらい積極的に関わってくるわね。あの時も言ってたよね。「キミにとって社内の雰囲気が荒れ果てたものに感じても、そんなものは気持ちひとつで変わってしまう。だから人のことを気にして働くのではなく、まずは自分がどうありたいのか考えてがんばりなさい」と。
- 「あの時」って、サチさまはカカシさんに昔、同じアドバイスを受けたことがあるんですか?
- まあね。でもそう言われても、まだ入ったばかりの私がどうしたらいいのかはその時は全く解らなくて・・・。で、最終的には「あくまで会社は仕事を行う場所。雰囲気に流されて悩んでいるのは本末転倒かな」と、視点を変えて仕事をしてたらどんどん仕事が面白くなって、そんな雰囲気も気にならなくなったんだ。
- それってなんか寂しいかも...
- でも私の場合はそれが好転して、仕事をがんばっているうちに、みんなで協力しないとどうしようもない大きなプロジェクトが舞い込んで来たんだ。で、仲の悪かった二人の上司もプロジェクトに加わることになって。最初はどうなることか心配したけど、プロジェクトを通じてその二人も意気投合したみたいで、それからガラっと社内の雰囲気は良くなったよ。
- 「職場」とは、些細なきっかけで雰囲気が変わってしまうもの。仕事がきっかけの時もあるし、人事異動によっても大きく変わる。イギリスのある会社なんかはオフィスの壁の色をグレーから明るいベージュに変えただけで欠勤率が下がったりと、環境的な所からみんなのモチベーションが変わることもあるんだよ。それこそ「コーヒーメーカーが導入された」だけで会話の機会が増え、部署の雰囲気が変わったこともあるんだから。
- それって5階の休憩コーナーにあるやつですか?
あれいいですよね!サチさんとか、違う部署の人と話をするチャンスですし!! - なんかそれ、違う目的が隠れている気がするね。
でも、人任せにするんじゃなくて、自分から上手く会社の雰囲気と付き合える方法とか、それこそ雰囲気を変えちゃう方法ってあるのかな? - とりあえずお菓子を配るというのはどう?結構そういうので仲良くなったりすることってあるよね?...
- 雰囲気のいい会社にはそんなところもあるよ。でも、自分から変えたいなら「気持ち」の持ち方って大切。私が最初の派遣先で学んだのは「自分がイキイキしてたら、環境は変えられることもある」ということ。後で二人の先輩に聞いたんだけど、「サチががんばってるのを見ているうちに、ついつい引っぱられて、私たちも仕事が楽しくなってたんだよ」ってね。
- そうそう、人には「引力」があって、イキイキしている人の元には、自然と気の合う人が集まって来るもの。例えば自分が「こんな事したい!」って思ったら、やっぱり気の合う人、イキイキしている人の所に相談しに行くよね?自分から雰囲気を変えよう!と意気込むより、むしろ周りの人に影響を与えちゃう方が結局会社の雰囲気を変えることができたりするんだよ。
――ところでシンジくん。突然明日から知ってる人のいない部署に配置されたらどうする? - え、えっと――。そうですね。まずは挨拶して、自己紹介して・・・
それから隣の席の人とかに上下関係とか人間関係を教えてもらってから、お話をしにいったり仕事の仕方を教えてもらったりすると思います。 - そうだよね。やっぱり最初は会社によって異なる社風・組織、そして雰囲気をまずは知ろうとするのがあるよね。でもその結果が「自分が理想とするもの」と違ったからといって、「嫌な雰囲気の会社」と決めつけるのは間違いだと思うよ。つまり自分の理想型だけで判断するのではなく、一度その会社の風習を素直に受け入れることも大切なんだよ。
- それはある意味「妥協しよう」ということですか?
- いいや、そういうことではないよ。例えば嫌な印象だった人のいい所を知ることで仲良くなれること、ってあるよね?同じように会社でも表面に見えている雰囲気ではなくて、その内側にある「会社のいい所」を知ることで、働き心地が良くなることもあるということだよ。
- なるほどですね。
でも、本当にいろいろ考えてみて、試してみても「ダメ・合わない」という感じだったら派遣会社の担当者に相談してみるのも最終手段としてあるよね。 - 雰囲気が合わない職場でも、何か発見できることがあるはず。また、自身の貴重な経験にもなると考えたらがんばれるかもね。
- ――荒れた田んぼに嘆くのか、それとも希望を見い出すのか。「こうだ」と決めつけることは逆に自ら自分の環境を窮屈にしてしまう時もある。荒れた田んぼの下には、埋蔵金があるかもしれないんだから。
-
雰囲気に流されず、まずは自分をしっかり持とう。ミスマッチを防ぐには、就業前に希望する職場の雰囲気を伝えることも大切です。
人にはいろんな個性があるように、会社にだっていろんな個性があります。ましてや会社とはいろんな人々が集まる場所ですから、その個性はその時会社に所属する人々によって変わるものです。
だから、あなたが就業した時の姿がその会社の全てというわけではありません。そこに関わる人々や職場環境が変わるだけで社内の雰囲気が変わる時もありますし、逆に今は良く見えても、ちょっとしたことで雰囲気が悪くなってしまう場合だってあるのです。
大切なのは、会社の雰囲気に左右されながら仕事をするのではなく、ある程度「自分」というものを持って仕事をすること。「自分の理想とする姿」をきちんと持って、会社のいい所を知った上で自分らしく働けば、多少の環境の変化にも影響することのない、自分の働きやすい環境を構築することができるでしょう。
でも、やっぱり会社の雰囲気は仕事や気持ちに影響するもの。無理や我慢をすればいいと言うものではありませんし、何より会社とはチームで動くものですから、あまり自分だけの世界を構築して働くのも問題です。本当にしんどい、と感じた時は会社の上司に相談するのもひとつの手ですし、いざとなれば派遣会社の担当者に相談することをお勧めします。
何よりそういったミスマッチを防ぐためには、就業前に自分が働きたい職場の雰囲気を派遣会社の担当者にきっちり伝えることも大切です。中途半端な気持ちで働くことは、あなたにとっても企業にとっても不幸なこと。自分をイキイキと輝かすことのできる環境で、楽しく仕事をがんばりましょう!